近況報告 2006年4月18日
早川千晶

カテンベ腎臓移植基金の設立にあたって
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数日前に、カテンベのもとに嬉しい訪問者が来てくれました。
ロンドンに住んで10年になるケニア人のカレンさんとその妹、マリオンさんです。
カレンさんは10年ぶりの里帰りで、ケニアに3週間の予定でやってきました。
私とカレンは昔からの友人ですが、10年ぶりの再会でした。
積もる話がたくさんあったのですが、ケニアを去ってから彼女のロンドンでの10年間の話を聞いて、私はとても驚きました。
私が知っていたカレンは、高校を卒業したばかりのとてもかわいい女性でした。彼女はひょんなことでロンドンに移り住み、その後、様々な運命の展開があったのです。
彼女はこの10年の間に2回、臨死体験をしたということです。
はじめは2001年に、完全に心臓・呼吸も停止して、体につけていた機械が完全にフラットになり、家族の人々は医者に「ご臨終です」と言われ、死亡時刻まで言われてからあと、よみがえったのだそうです。
それから次は2004年11月に、2人目の娘を6ヶ月で早産したときに、出血多量で危篤状態に陥り、やはり、心臓が停止したのだそうです。
ところが彼女はそのときもまたよみがえり、それからあと、不思議な力を持つようになったということを話してくれました。
カレンいわく、「神様の声が聞こえる」ようになったのだ、と。
そしてそれから彼女は、祈ることをはじめました。
苦しんでいる人のために祈る、病気の人のために祈る、ということです。
そして、苦しんでいる人々のために奉仕をすることが、自分の人生の仕事であると確信して、様々な活動をするようになりました。
今回、私に会いにきてくれたのは、私がサポートしているスラムの孤児の子供たちに会うためでした。カレンはキベラスラムのマゴソスクールに遊びにきてくれたのですが、大量の食料をたずさえてやってきて、そして、子供たちのために祈ってくれました。その祈りの強烈だったことといったら。私はとても驚き、そして、とても感動しました。
マゴソスクールのいつも元気なオディアンボ君が、カレンのお祈りを聞いていて、突然、爆発したように泣きました。彼はとてもやんちゃ坊主のように見えるのですが、実は、両親を病気で失ってからあと遠縁の親戚に引き取られ、そこで虐待を受けています。
それから、母親が死亡してから労働力として売られていっていたエミテアちゃんが、あとでカレンのそばにきて、私たちのために祈ってください、と言ってきました。エミテアと仲良しのナンシーも一緒に、カレンと3人で手をつないで、とても強力なお祈りをしました。エミテアは泣いていました。

私はカレンに、カテンベの話をしたのです。
そうしたらカレンは、カテンベに会いたいと言いました。なのでマゴソスクール訪問のあと、カテンベの家に会いにいきました。
カレンはカテンベの手を握って、とっても長いお祈りをしてくれました。
本当に、神様に話し掛けている様子なのです。
すごく親身に、そして、とてもとても強く、神様に、カテンベを守ってください、カテンベを助けてください、と祈ってくれました。
そしてそのときに、「神様、カテンベの命を活かしてください。そしてカテンベはきっと助かったあかつきには、苦しむ人を助ける人になります。助けられたことをカテンベは決して忘れません。だから神様、どうかお守り下さい」
と言いました。
私はこのお祈りを聞いていて、とても感動して涙があふれました。
こんなに自然に、こんなに力強く、神様に語り掛けている姿を見たことがありませんでした。
そしてそこに、とても強烈に、存在感が感じられたのです。
カレンは、カテンベの部屋の壁や入り口、窓、そしてベッドの上にも、お清めをしてお祈りをさずけました。
家中に、精霊が満ちて、カテンベが守られますように、と、何度も何度もカレンは言いました。

カレンのお祈りのあと、カテンベはとても喜び、興奮状態でした。「僕はこれで治る気がする!」と言ったそうです。
お祈りによって病気に奇跡が起るかどうかはわからないけれど、私が思うに、こんなに真剣に自分のことを考えてくれた人がいる、という実感を持ったこと、それは、命に力を吹き込んでくれるんだと思います。
祈りの力は、すごいですね。
自分のために祈るのではなく、自分ではない誰かのために祈るということは、なんて美しいことかと思います。

先週、カテンベの故郷のミリティーニ村に行きましたが、村の子供たちが、「カテンベのことを考えると心配で、夜も眠れない。」と言ってきました。そしてみんなでお祈りをしました。毎日、カテンベのためにみんなで祈っているそうです。

カレンは今日の夜の飛行機でロンドンに帰りました。
6ヶ月の早産で生まれた、体重1kgにも満たなかった娘のマーシーは、心臓に穴が2つもあいていたのだそうです。生まれて直後に手術を行い、なんども生死の境をさまよったと言います。だけどとても元気に1歳になり、飛行機に乗ってケニアのおじいちゃんとおばあちゃんに会いに来たのです。
カレンは、「カテンベは必ず助かるわよ!
ロンドンからもお祈りしているからね!」と力強く言って、あばれるマーシーちゃんをだっこしてナイロビを出発しました。
カテンベはカレンにとっても励まされた様子でした。

2006年4月18日

早川千晶
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by keep_music | 2006-04-19 11:50 | 経過報告
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