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会計報告 2006年12月12日
早川千晶

カテンベ腎臓移植基金の設立にあたって
カテンベの紹介
基金口座振込み先
UPEPOアフリカの風ネットワーク

10月26日の腎臓移植手術から、もうすぐ2ヶ月になります。
今はまだカテンベには普通に生活したり学校に通いはじめられるような体力はありませんが、これから数ヶ月のうちにもっと状態は良くなると期待しています。
そして、腎臓提供者である母親は、順調に回復しており、1月下旬にはナイロビを引き払って村に帰ることができると主治医から言われました。



そこで、1月31日にはカテンベ一家のナイロビでの生活の場になっていたキベラプラザ(アパート)を引き払い、カテンベ一家への生活援助を終了させる計画にしています。一家は村に帰り、生活の建て直しをします。(カテンベにかかりきりだった生活を立て直して、社会復帰せねばなりません。)カテンベはひとりでナイロビに残り、新しい生活をはじめます。

今後カテンベにとっては、キベラで生活することも、村で生活することも出来ないということがわかりました。その理由は、衛生状態が悪いため、移植腎臓の拒絶反応を抑えるために多量の免疫抑制剤を飲んでいるカテンベにとっては感染の危険があるためです。肺炎や下痢、マラリアなどはカテンベにとっては即刻、命取りになります。カテンベは人ごみなどをできるだけ避けなければならず、衛生状態の良い場所に住み、良い食事を取り、疲労を避け、月に1~2回の血液検査をして月に2回医師の診断を受けねばなりません。
カテンベの状態に対応できる医師はナイロビにしかおらず、500km離れた村から通院することは不可能。そして、極度の貧困状態にあるカテンベの両親にとっては、カテンベのために清潔な生活環境を整備したり、栄養のある食事を提供することができません。

この2ヶ月間、カテンベ本人、カテンベの両親、村の家族たちと何度も話し合いを重ねてきましたが、以上の理由でカテンベは村でもキベラでも生活していくことができないので、カテンベの母親の状態が回復次第、家族は村に帰り、村の普通の生活に戻り、カテンベだけがナイロビに残って新生活をはじめることになりました。

そこで、その新生活に向けての準備と、新しいカテンベの人生を応援するための新体制を作る作業をはじめました。

今後のカテンベが必要な費用は、急病などの緊急時を除いては、薬代・医療費・教育費・生活費と、計画的に予測が立てられる費用が基本になりますので、これまでと違って、年間計画を立てることが可能になります。

また、「継続して応援を続けたい」「今後もカテンベの人生に関わっていきたい」「カテンベだけではなく、他にも困難な状況にある子供たちの支援をしていきたい」という声を、多くの方々からいただきました。

そこで、これまでの、カテンベの命を救うために緊急に手術費用の呼びかけをしていた「カテンベ救済基金」は、年末でいったん閉めて、そしてその最後の残高を、新しい体制になる新カテンベ基金へと移行させて、2007年1月1日から新カテンベ基金を発足させることで準備をはじめています。

新カテンベ基金は、まだ名前を決定させていませんが、「カテンベ子供の未来基金」はどうかな?という提案を今日したところです。
構想としては、カテンベひとりだけではなく、他にも苦しい状況にある子供たちを支援していける形にすることです。
恵まれない状況にある子供たちの食費・教育費をサポートできるよう、特に、貧困のせいで進学を断念せねばならないような孤児などの子供たちのためのセカンダリースクール奨学金を行おうと思っています。
カテンベを通じて広がった輪だから、基金の名称にカテンベの名前を残したいと思います。今後のカテンベの基本的な医療費と教育費の支援のほか、セカンダリースクールの奨学金、貧困児童と孤児たちのための給食支援、緊急で単発の医療費の支援をしていく計画で、まずは年間目標を300万円で設定してはじめたいと思っています。

新しく生まれ変わるカテンベ基金では、私たちケニアの仲間たちもサポーターになります。例えばキベラスラムのマゴソスクールやマシモニ・ユースグループ、ドゥルマ民族のマテラ長老一族も、CDの売り上げ、スタディツアーの収益、チャリティグッズの売り上げ、イベントの収益を、カテンベ基金に寄付していこうということになりました。
また、日本側では、仙台のNPOアマニ・ヤ・アフリカが引き続き窓口を引き受けてくださることになりました。
これまでと同じく、有志の方々の不定期の募金も大歓迎ですし、「継続的な関わりを持ちたい」と言ってくださった方々の熱心なご要望にお答えして、継続的なサポーターのシステムも作ることになりました。(マンスリーサポーターのシステム。)これは、日本側で取りまとめ役を引き受けてくださる方が名乗りをあげてくださったので、近日中にシステムを整えて、皆さんに公表したいと思います。少々お待ちください。

私も引き続き、チャリティグッズやCD制作と販売、スタディツアーやイベントなどを企画していき、カテンベ基金をサポートしていきたいと思っています。
どうか皆さん、これからも引き続きご協力いただけるととても嬉しいです。
いろんなアイディアを駆使していければと思います。
そしていつか、カテンベが大人になり、自立することができ、そしてカテンベ自身が多くの子供たちを助ける日がくるだろうと、そんな日のことが心から楽しみです。カテンベ自身もとても張り切っています。
どうか応援してください!

ところで、今年9月22日に発売を開始したキベラの子供たちのニューアルバム「MILELE」(カテンベも1曲参加しています)ですが、おかげさまで細々とですが順調に売れていて、好評をいただいています。12月7日にキベラにて、第一回のMILELE売り上げ報告会を開きました。そこでカテンベ基金への10%の寄付の第一回目を得ることができました。この場を借りまして、皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました!これからもどうかよろしくお願いいたします。

今回ご報告させていただく会計報告13は、カテンベ一家がナイロビの住まいを引き払って村に帰ることになる1月31日をめどとして計算してあります。
この時点で、約80万円の残金が残ることになっていますので、1月にはその残金を新カテンベ基金へと移行させて、新しい展開をはじめたいと思っています。
引き続き、これまでと同じ、アマニ・ヤ・アフリカで募金を受け付けています。どうかこれからもよろしくお願いします。

早川千晶


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会計報告13
2006年12月12日付け会計報告

●募金合計金額(日本&ケニア合計)4035IRs + 109.20Singapore$+US$759 + 9,415,758円+54,779ksh (=合計およそ960万円)

●12月12日までの支出合計 5,261,722ksh (8,932,924円)
●2006年12月12日現在、日本の口座の残高788,203円 +
ケニアからの繰越金 4035IRs + 109.20Singapore$+27,845ksh
(=合計、現在およそ84万円が残金です。)
(注:「募金合計金額」と「支出合計の日本円金額」との差額と、実際の残金との間に誤差がありますが、これは様々な通貨の為替レートによって生じる誤差です。為替差益が出て残高が増えています。)


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●現在の募金状況(2006年12月12日現在)

日本で集まった募金合計 8,552,026円

ケニアで集まった募金合計 4035IRs + 109.20Singapore$+US$759 + 863,732円+54,779ksh

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募金状況:期間ごとの内訳

日本での募金
2006年2月20日~2月28日    239,000円
2006年3月1日~3月7日     828,685円
2006年3月8日~3月18日     316,490円
2006年3月19日~3月27日    85,000円
2006年3月28日~4月5日    494,700円
2006年4月6日~4月26日 688,891円
2006年4月27日~5月31日  852,845円
2006年6月1日~6月9日   87,824円
2006年6月10日~6月30日    546,838円
2006年7月1日~7月19日    494,420円
2006年7月20日~9月4日   2,292,275円
2006年9月5日~10月26日   1,473,970円 (日本ツアー2006で集められた分も含む)
2006年10月27日~12月11日  151,088円


ケニア(および日本以外)での募金

2006年2月20日~3月7日 7,000ksh + 30,000円
2006年4月12日 15,000円
2006年4月24日 1,500ksh
2006年4月30日  10,000円
2006年5月20日~25日 US$100 + 6,550ksh + 124,000円
2006年6月27日  10,000ksh
2006年7月 6日   500ksh
2006年8月1日   1,000ksh
2006年8月21日  4035Rs + 22.20Singapore$+US$201+63,146円
        (54回ピースボート募金)
2006年8月21日  117,390円
        (54回ピースボート・チャリティキーホルダー売り上げ)
2006年8月21日  70,470円
        (54回ピースボート・チャリティポストカード売り上げ)
2006年10月20日  143,852円+1796ksh+US$ 300
(日本ツアー2006終了後、基金に振込みができずに現金でケニアに持参した分)
2006年10月26日  5,000ksh (Baba Saidi)
2006年11月 6日  3,000ksh
2006年11月25日 59,063円+US$ 158+450ksh+87Singapore$
(55回ピースボート募金)
2006年11月25日 205,431円
         (55回ピースボート・チャリティキーホルダー売り上げ)
2006年11月25日  25,380円
(55回ピースボート・チャリティポストカード売り上げ)
2006年12月9日  17,983ksh (JIWEよりキベラCDMILELE売り上げ10%、9月22日~12月8日まで)
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これまでの支出
支出報告13 (2006年10月27日~12月12日)
1)ナイロビ病院への支払い ホステル 14泊分
11月30日宿泊分~12月13日宿泊分まで 42,000ksh
2)ナイロビ病院への支払い ホステル49泊分
12月14日宿泊分~1月31日宿泊分まで 147,000ksh
3) キベラプラザ家賃(11月、12月、1月の3か月分)30,000ksh
4) カテンベ一家の交通費 病院往復 10月29日~12月7日 6,850ksh
5) カテンベ一家のナイロビでの食費 10月29日~12月7日 21,979ksh
6) カテンベ母親の薬代       10月29日~12月7日 4,749ksh
7) カテンベ母親の通院費(診察料) 12月7日  1,500ksh
8) メジラ(妹)の幼稚園学費 11月分  800ksh
9) キベラプラザのセキュリティー代 11,12,1月分 480ksh
10) キベラプラザ電気代 11月  575ksh
11) カテンベの通院費(Dr.Mwongera)11月27日、12月1日 4,500ksh
12) カテンベの血液検査 11月28日  10,740ksh
13)カテンベの血液検査 12月6日   2,860ksh
14) カテンベ一家のナイロビでの食費 12月8日~1月31日 23,100ksh
15) カテンベ母親の通院費(診察料)1月分 1,500ksh
16) カテンベ母親の薬代 1月分 1,000ksh
17) カテンベの薬代 1月分 68,196ksh
18) カテンベの血液検査代 1月分 27,200ksh
19) カテンベの通院費(Dr.Mwongera) 1月分 4,500ksh
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合計 399,529ksh


支出報告1  429,493ksh(÷0.60 =715,822円)
支出報告2   79,072ksh(÷0.60=131,787円)
支出報告3   57,423ksh (÷0.58= 99,005円)
支出報告4   43,256ksh (÷0.58= 74,579円)
支出報告5   71,727ksh (÷0.58=123,667円)
支出報告6  108,612ksh(÷0.58=187,262円)
支出報告7  176,193ksh(÷0.58=303,781円)
支出報告8  113,122ksh(÷0.58=195,038円)
支出報告9  162,409ksh(÷0.58=280,016円)
支出報告10 1,707,074ksh (÷0.60=2,845,123円)
支出報告11 1,772,030ksh(÷0.58=3,055,224円)
支出報告12 141,782ksh(÷0.58= 244,452円)
支出報告13  399,529ksh(÷0.59= 677,168円)

支出累計 5,261,722ksh (8,932,924円)



●前回の報告(会計報告12)で報告したように、前回報告時点でケニア側に預かっている現金の残高は以下でした。
4035IRs + 22.20Singapore$+ US$ 1,000+繰越金117,087ksh


●そこに、今回報告分のケニア側での募金金額 289,874円+US$ 158+18,433ksh+87Singapore$を足して、ケニアに預かっている現金は以下になります。
4035IRs + 109.20Singapore$+ US$1,158+289,874円+135,520ksh

●この「ケニア側に預かっている現金」のうち、
US$1,158+289,874円を両替して、ケニアシリング合計135,520kshを足しました。
以上の合計金額は、ケニアシリングで387,374kshになりました。

内訳
US$ 1,158X @69.80 = 80,828ksh (12月9日両替)
JPY 289,874 x @0.59= 171,026ksh (12月9日両替)
ケニアシリング分 135,520ksh
合計  387,374ksh

これに、日本の口座のキャッシュカードでケニアのATMで降ろした40,000kshを足すと、合計427,374ksh になります。

ここから、今回の支出報告12の支払い399,529kshを差し引きすると、27,845ksh となります。

●以上により、会計報告13のあとでケニア側で預かっている現金の残高は、
4035IRs + 109.20Singapore$+繰越金27,845ksh になりました。

これを新カテンベ基金への繰越金として、1月31日時点で実際の経費と精算後、アマニ・ヤ・アフリカのカテンベ基金口座に入金をします。

●2006年12月11日現在、日本の口座に残っている残高788,203円
ケニアからの繰越金 4035IRs + 109.20Singapore$+27,845ksh
となり、この合計が新カテンベ基金へと繰越になります。

●新カテンベ基金では、引き続き、これまでと同じ口座への募金を受け付けています。これからも継続して応援してください。よろしくお願いいたします。
by keep_music | 2006-12-13 11:39 | 会計報告
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